インターに通い始めたのに我が子が英語を話さない!せっかく高いお金を払っているのに無駄なんじゃないか…。
そんな風に考えてしまうパパママさん、焦らないで!
インターへ通ったからと言って、急に英語が話せる訳ではありません。じゃあやっぱり無駄なのかというとそうでもありません。必ず話せるようになります。
我が家の息子は3歳からインターに通い始めて現在2年目です。私ももちろん息子の英語力は気になるところですが、語学に関しては長い目で見ているので徐々に話せるようになればいいかという気持ちでいます。
でも最近ママ友と話していて、タイトルにもあるセリフを言われたのです。
そこで交わした会話から、本日はインターへ通うお子さん(主に3歳~5歳の幼児)をお持ちの方に是非読んで頂きたい「インターの英語」についてお話します。
インター=英会話スクールではない
子供たちはゆっくり英語を習得している
そのママ友(日本人)がある日、深刻な顔をして話しかけてきたのです。
「もうインターに通い始めて2年経つけど、うちの子全く英語を話さない…」
その家族は、両親とも日本人。パパさんは仕事で英語を使っていますが、ママさんは英語は苦手。娘さんが家庭で英語を聞く機会はほとんどないそうです。
一方、インター(幼稚園)へは月~金、9時~15時半まで通っているので、平日は毎日6時間半もの時間を英語環境で過ごしていることになります。
親としては、まぁ高い授業料払っているんだし、そろそろ英語話して欲しいと思うところですよね。
でもまず考えて欲しいのが、インター=語学学校ではないということです。
なぜなら、英会話スクールだと「英語を話す」だけにフォーカスしているので、子供が真似しやすいようなフレーズを伝えたり、フラッシュカードを用いて語彙力を増やしたり、英語を話す=目的というアプローチ法になります。
インターでは日本の幼稚園と同じように集団生活をしながら、その手段として英語を使います。もちろん、英語の「練習」もしますが、どちらかというと英語は幼稚園生活を送る上での手段です。なぜなら日本語が分からない生徒(自分の言葉が通じない生徒)がたくさんいるからです。
例えば、「あ、このおもちゃ次貸して欲しいな」と思ったら、英語で言わないと伝わりません。初めはきっと言い方が分からないでしょう。でも他の子供同士の会話を聞いたりして、「そうか。何かしたい時は”Can I?”で始めるんだ」と自然と気づいて、自然と使うようになります。そこから、”Can I use this?”といつの間にか文章で言えるようになります。
インター内ではこのように英語を実践で使っていくので、子供たちはゆっくり英語を習得していきます。
息子に聞いてみると、教室内ではみんなの共通語である英語で話しましょうと言われているが、外で日本人のお友達と遊ぶときや独り言(笑)は日本語を使っているようです。
語学以外にたくさん吸収しているものがある
お子さんがが英語を話さずまだ「語学」という面で満足がいかなかったとしても、落ち込む必要はありません。子供たちは「英語」以上に大切なことを日々学んでいます。
それは「多様性」です。
教室内には、そこかしこに英語で表示され、クラスには同じ日本人の他、中国人、フランス人、スペイン人、アメリカ人、ドイツ人と世界中から集まったお友達がいます。それぞれ髪の色や肌の色が違ったり、母国語が違う。
それは普通の日本の幼稚園に通っていては見られない景色です。
小さい頃から多種多様な環境を当たり前に受け入れて、自分もその中で生きている体験というのは、語学以上に価値のあることです。
目に見えにくいことですが、子供たちの中に確実に刻まれています。
英語が話せるにはまず母国語
私たちの母国語は日本語
英語ばかりに気を取られてしまいがちですが、忘れてはいけないのは私たちの母国語は「日本語」であるということです。まだ4歳、5歳の小さな子供。日本語だっておぼつかないですよね。そんな状態で英語が話せる訳ありません。
これまで親の元で過ごす時間が一番長い小さな子供の母国語は、親が日本人である場合は間違いなく「日本語」です。それを後悔する必要も恥じる必要も全くなく、それがあなたであり、あなたたち家族なのです!
日本人夫婦のもとに生まれた子供は、まずはきちんとした母国語を習得する必要があります。日本語で「今日〇〇があって、みんなでコレを作って、□□して遊んだんだよ」ってスラスラ小学生のようにまだ話せない小さな子供は、焦らずまずは日本語のスキルが伸びるのを待ってあげましょう。
日本語の爆発期の後にやってくる英語の爆発期
日本語が伸びると英語が伸びる。これは私の経験からも自信を持って言えます。
我が家の場合、2歳半でアメリカから日本へ帰国時は日本語・英語ともあまり多くは話せませんでした。それが、帰国後1ヵ月も経たないうちにぐんぐんと日本語スキルが伸びました。やはり、家族や親戚と過ごす時間が増えたことで、日本語を聞く機会が劇的に増えたからですね。
その後も日本語と英語の言葉の爆発期を繰り返します。
- 日本本帰国で日本語伸びる→英語が伸びる
- コロナ休校でお家時間が増え日本語伸びる→休校明け英語が伸びる
- 冬休みで日本語伸びる→休み明けに英語が伸びる
つくづく、日本語あっての英語だと感じます。母国語できちんと言葉の成り立ちを学ぶことが何より大切なんですね。
親ができること
焦らず見守る
では、親は何がしてあげられるでしょうか。
本人の気持ちを尊重してあげることが大切です。間違っても、「英語話してみて!」と強要するのは絶対にダメです。
普段学校で頑張って英語を吸収しているのです。お家にいる時ぐらいリラックスして自由な時間を過ごさせてあげたいものです。英語が話したくなければ強要せずに気長に待ってみましょう。いずれ、必ずまた英語に気持ちが向く時が来ます。
日本語の本の読み聞かせをする
先ほどもお伝えしたように、母国語の構築が何より大切です。母国語あってこその第二言語です。
日本語の構造や語彙力への理解を深める為、日本語の本の読み聞かせをしてあげてください。我が家はいつも図書館で2週間毎に5~7冊借りて寝る前の読み聞かせを習慣にしています。
息子にはできるだけ色々なジャンルの本を選ぶよう促しています。少し難易度が高そうな本も借りるようにして、たくさんの日本語を浴びる環境を作っています。
考えるよう癖をつける=思考力を高める
日本語への理解を深めるためには、思考力を高めるのが効果的です。思考力を高める練習は簡単です。子供との会話中に、「なぜ?」と問いかけるのです。
- 「今日は寝たくない」「なんで?」
- 「今日はこっちのおもちゃで遊びたい」「なんで?」
何気ないことでもその理由を問うだけで、子供は一生懸命考えるようになります。子供なりに考えた経緯を話してくれるように、優しく「それで?」「どうしたの?」とサポートしてあげながら思考力を高める練習をしてみてください。
最後に
例え今英語を話していなくても大丈夫です。焦る気持ちは分かりますが、お子さんの語学スキルを信じて、ゆっくり気長に待ってあげてくださいね!
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