「国際感覚を養いましょう」「グローバル人間になろう」というメッセージは家庭、学校、社会どこでも謳われていて、みんな当たり前のようにそこを目指しています。
でも中には、「ちょっと待って。別に国際感覚なんてなくていいし、ずっと日本に住むから。」と感じる方もいるかもしれません。
確かに、無理に英語の勉強をし続ける必要はありませんし、どう生きたいかは個人に委ねられています。
それでも、これからの時代は最低限の国際感覚を身に付けておかなければ、孤立してしまって悲しい思いをするかもしれません。
やはり身に着けたい「国際感覚」。本日は、なぜ国際感覚を養うべきか、その理由について考えたいと思います。
国際感覚が必要な理由5つ
もうすでにグローバル化、多様化の中にあるから
インターネット、交通手段技術の発展は進み、国や地域を超えて人々は世界規模で繋がっています。誰かがどんなに必死で止めようとしても、グローバル化は進みます。
それは日本でも同じ。
今は本当にたくさんの外国人の方が日本で暮らしていらっしゃいます。国際結婚をされたご夫婦がハーフのお子さんを連れて公園に来ている姿や外国人ファミリーがスーパーで買い物している姿も珍しくなくなりました。
留学や海外赴任経験者が増え、その世代が親になり、日本人同士の親子でも英単語を使って話しかけているママさんを見る機会も多いです。グローバル感覚を持っている日本人が増えています。
日本では少子化が深刻で外国人の手を借りないと人材不足を解消できなくなっています。外国人が来てくれないと受けられないサービスや立ちいかない企業があるのです。身近なところで言うと、コンビニ店員はかなりの確率で外国人です。
「今後グローバルになっていく」というより、「すでにもうその中にいる」と表現する方が合っている気がします。日本人が自覚しているよりもっと多くの外国人、海外の文化が日本に入ってきています。
「日本人や日本文化にだけ囲まれて生きていたい」と願っても、それはもはや現実的ではないところまで来てしまっているのです。
衝突をさけることができる
もう昔のような日本ではなく、外国人や海外の文化が生活のあちこちに溢れている。そうなるとどういう問題が起きるか。

衝突が起きてしまいます。
日本人同士でも価値観の違いで衝突するんですから、相手が外国人、海外文化となるとその違いはより大きく、衝突もより大きなものに発展してしまいます。
でも、少しでも相手を理解することができれば衝突を避けることができます。
先ほどの例でいくと、コンビニの店員さんはほとんど外国人です。いくら日本式で教育されているとはいえ、日本人ではありません。
お箸をつけてくれなかった。
勤務中に飲み物を飲んでいた。
最後にお辞儀してくれなかった。
そんな時に、「日本人じゃないからダメなんだ」と考えてしまうと、衝突や壁を生んで嫌な気持ちになるだけです。

海外では、挨拶するどころか店員同士がペラペラ喋っていても誰も気にしないし、自分から言わないとフォークなんてつけてくれません。
「あ、きっとあの店員さんの国ではフォークやスプーンを付ける習慣がないんだ」
「お辞儀なんて日本人特有のただの挨拶」
「日本のサービス業って質が高いから大変だろうな、頑張れ!」
と切り替えることができれば、それだけで嫌な気分はなくなり楽になります。
このように視野を広く持つことって、何より自分の為になるのです。理解できないことがあっても、日本人のものさしだけで考えるのをやめて一旦相手の立場になってみる。
バランス感覚ってとても重要で、国の違いを理解するだけでなく人生の様々な場面でとても役に立ちます。
これだけ外国人が増えているんですから、いつまでも日本の価値観を押し付けるだけでは日本に居ても孤立してしまいます。
突然の変化に備えることができる
自分自身が必要ないと思っていても、これだけグローバル化が進んだ世界です。
突然旦那さんの海外赴任が決まったり、お子さんが幼稚園で外国人のお友達と仲良くなったりするかもしれません。
自分が求めなくても突然向こうからやってくるのです!
日本のことしか知らない状態で、突然の変化に対応できるでしょうか。
実はこんなデータがあります。
海外赴任者の6割の人が海外赴任中にストレスを感じ、
1割の人が1年以内に挫折して帰国している。
https://profoundium.com/kigaifunin-stress-zasetsu/「海外赴任でストレスで挫折する~」
また、私が駐妻をしていた時に出会った駐妻さんの中には、「もともと海外に住むなんて自分の人生になかった。全く海外に興味がないし、英語もできないし毎日辛い。アメリカのサービスは悪いし早く日本に戻りたい」といった、海外生活が辛いという方もいらっしゃいました。
突然の変化にも備え、普段からできるだけグローバルマインドを意識できるといいですね。
日本の良いところを再発見できる
日本人らしさって何でしょうか。
日本人が当たり前のように身に付けている「おもいやり」「モノを大切にする心」「勤勉さ」「時間厳守」などがあげられます。




日本人の心は世界に誇れる素晴らしいものです。
こういうのって中々普段自覚する機会ってないんですよね。ずっと日本にいて日本人とだけ接していては、せっかくすでに持っている日本人の良いところが分からなくなってしまいます。
でも異文化に遭遇することで、改めて自分が日本人だと意識します。
他者を知ることはつまり自分を知ることに繋がります。
先ほどのコンビニの例をもう一度。「毎回、笑顔でお客様の顔を見てお辞儀をする。質の高いサービスを当たり前のように提供できる日本人てすごいな~!」と思えたら、自分や日本にもっと自信を持てるようになります。
お互いの良いところを吸収し合って相互理解していきたいですね。
単純に楽しい
最後は完全に個人的な意見ですが、グローバルマインドを持つのが単純に楽しいんですよね!自分のこれまでの人生にはなかった価値観、景色に出会った時、自分がどんどんと豊かになっていくのです。
アメリカ滞在中のエピソードを一つ。
アメリカってスーパーで買い物中、お会計前でも買う意思がある=すでに自分の物になっている、が通用しませんか?ある日、夫とスーパーで買い物中、とても喉が渇いてしまいました。
私「アメリカ人って、会計前でも気にせず商品開けてジュース飲んだりしてるよね」
夫「あれな。やってみる・・・?(にやり)」
そこで、陳列棚からキンキンに冷えたスプライトを手に取り、ドキドキしながらシュパッと蓋を開けて飲んでみる。人とすれ違う!めっちゃ緊張感!でも誰も気にしません。こちらも段々慣れてきて、気づけばボトルはほとんど空になってしまいました。
レジに着き、また緊張感!!とりあえずそっとボトルをコンベアの上に並べ様子をみていると、店員さんはほとんど空になったボトルを何の違和感も無しにピッとお会計してくれました。夫と私は爆笑!いや、ありえんやん!ほんとにおもしろい。
日本でやったら非常識で大問題ですよね。でももし私が日本のスーパーで会計前のボトルを開けちゃった外国人を見かけたら笑って「ここ日本では駄目だよ~」と言ってあげたいです。




文化の違いって楽しいですよね!
最後に・・・大人になってから変わるのって難しい
習慣や考え方ってもうその人の癖なので、大人になってから変えるのは本当に難しいです。
グローバル化の中にいるからって、いきなりグローバルマインドになりましょうと言われても拒絶感があって当たり前です。急に身につけれるものではないので、できるだけ早い時期、気づいた今ここから国際感覚を磨いていってくださいね!
世界は様々な国や人があって、違いや変化があって当然です。新しいことを学べるんだと思って、その異文化との遭遇の瞬間を楽しんで欲しいなと思います。
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