アメリカで初めての子育て「寝かしつけの文化の違い」どう乗り切った?(後半)

フロリダ生活

前回からご紹介している我が家のアメリカでのネントレ。アメリカ式と日本式の寝かしつけがあまりに違いすぎて混乱している日本人ママさんたちに参考にして頂ければ幸いです。

では続き、いってみましょう~!

アメリカで初めての子育て:寝かしつけ

生後8か月:一人で入眠のネントレ

「おっぱい=入眠」の切り離しに成功し満足していた私は、アメリカ人ママ友の自宅で、その息子くんの昼寝スタイルを目の当たりにして衝撃を受けます。

そろそろ昼寝させるわ~と言って息子くんと2階へあがり、ポスっと柵付きベビーベッドへ息子くんを入れ、カーテン閉めて電気消して即効で部屋を出てきた。その後の様子はモニターで観察。息子くんは自分で指を吸いながらゴロゴロし、5分も経たないうちに寝てしまいました。

おー、これがアメリカ式の寝かしつけかー!ママ友は息子くんの部屋を出た後は、その存在をすっかり忘れるそうです。料理したりヨガしたり、息子くんがいつ寝たのかも知らないぐらい、気持ちを切り替えて自分のリフレッシュに充てるんだそうです。

それを抱っこ紐で息子を抱っこ寝させながら聞いていた私。え、アメリカ式めっちゃ楽やん。ネントレ第一弾も成功したし、いけるんじゃないかとフツフツ。その場に一緒にいた夫もその楽さに衝撃を受けており、早速モニターを購入してトライしてみることに。

ネントレ第二弾の始まりです。この手法は「Cry it out」と呼ばれます。

Cry it out

その名の通り、とにかく子供を泣かしっぱなしで放置し、自分で入眠できるようにする方法です。

部屋のセッティングからスタートです。徐々に慣らしていこうと思ったので、まずは今まで一緒に寝ていた大人用ベッドの横に、柵付きベビーベッドを設置。夜、息子をポスっと入れてみる。不思議そうにしている息子でしたが、すぐさま大人ベッドに私も横たわり、手を伸ばして息子に触れる。柵を挟んでいますが一応肌に触れあうことができるので、なんとかごまかせました。そうして、息子は柵付きのベビーベッドの中で寝ることに徐々に慣れました。

そのうち、息子をベッドに入れたあと入眠前にそっと部屋を出てみることに。いよいよCry it outメソッドのネントレの始まりです。ハッと気づいたときにママがいなくなっているので、当然のようにギャン泣きを始めます。

それをモニターで観察し、とにかく待つ。5分後一度部屋へ行き、「大丈夫よ~、ママすぐ戻るからね~」と声をかけてまた部屋を出る。その間隔を、10分、15分…と長くしていきます。

初日はなんと2時間も泣き続け、最終的に疲れ果ててなんとか指を吸って寝てくれました。

なんだこの辛いトレーニングは!!!

でも決めた以上、やり通さないと息子を余計に混乱させてしまいます。毎日ギャン泣きし続け、疲れ果てて寝る。モニターを見ていると、必死に柵によじ登ろうとしたり、ドアの方向をずっと見て叫んだり。そんな姿を見ているとコレ間違ってる、と何度も思いました。でもアメリカ人ママに聞くとコレで合ってるんだと。

本当に辛いですが、2週間ほどするとだんだんと泣く時間が短くなってきて、私も進歩を感じるように。息子は指を吸って自分で自分の気持ちを落ち着かせることができるようになってきていました。

生後10か月:完全に一人で寝れるようになる

ついに一人寝を完全にマスターです。

私自身、幼いころ寝るのが苦手だった記憶があるので、この「一人で寝る力」は我が子には是非身につけて欲しいスキルでもありました。

この投稿から1か月ほどして、夜中に私の気配で息子を起こすことを避けるため、部屋も完全に分けて、私は息子の寝ている部屋ではなく夫と一緒に別室で寝ることにしました。

ネントレ第二弾を終えた新ルーティン

「おやすみ」と言って息子をベッドに降ろす→息子からもバイバーイとされる→部屋を出てパタンをドアを閉めると息子は一人でゴロゴロくつろいだ後入眠→朝まで顔は見ずに、夫婦の寝室においたモニターで確認するのみ

めっちゃ楽!とにかく楽です!

検診の度に、「一人で寝れるようになったか」とドクターに確認されていましたが、この時初めて堂々と「Yes!!」と答えられホッとした気持ちになったのを覚えています。アメリカ式寝かしつけができるなんてちょっとカッコいいやん、と思っていました。

でも、たまに複雑な気持ちになります。時々モニターから夜中起きてる気配があり様子を見ていると、息子はむくっと起き上がり、ドアの方を見つめています。でも、すぐに思い直して自分の指を吸って、ゆっくり横たわりまた静かに眠りに戻っていく。その姿を見て、「目が覚めちゃった、ママどこ?ドア閉まってる、あ、ママ来てくれないんやった」って思わせているようで、そう考えるともう胸が締め付けられてこの方法って本当に合ってるんかな、、と不安になることもありました。

同じ状況でも、アメリカ人ママに言わせると「昨日夜中に起きてヒヤヒヤしたけど、自分で寝てくれて助かったわ~うちの子、good sleeperなのよ~」となる。やっぱり文化の違いって大きいな、と感じつつも、うまくいっていたのでこのまま一人入眠&一人部屋を続けます。

生後1年4か月:突然嫌がるようになり再び迷う

半年ほど上手くいっていた一人入眠&一人部屋。親は本当に楽です。ポスっとベッドに入れたらそれで終了!私もその後は息子のことを忘れてヨガや読書など自分の時間を楽しんでいました。息子のぬくもりを感じられない寂しさはありましたが、楽さが上回ります。

しかし、その日は突然やってきました。ある夜中、息子が大声で泣き叫んでいます。アメリカ式寝かしつけでは、命の危険がある場合を除き、子供が泣いているからといってすぐに子供部屋に入ることはタブーです。子供が「泣けば親が来てくれる」と学習するからだそうです。でも私にはそれはどうしてもできず、息子の部屋に飛び込みました。

怖い夢でも見たのでしょうか。泣きじゃくる息子を抱き上げて、その日は一緒に朝まで同じベッドで寝ました。

その日を境に一人入眠を嫌がるようになり、ベッドに降ろすだけで泣き始める。急にどうしちゃったの?と訳が分からず、アメリカ人ママ友に相談すると、トレーニングするしかないわよ、と。でも半年前と違って、1歳4か月を過ぎた息子は体も大きくなり、意思もはっきりしている。

はっきり言ってこの月齢でのCry it outはお勧めしません。お互い辛いだけです。

さらに2週間後:添い寝に戻す

3日経っても全く改善が見られず途方に暮れていました。アメリカ人ママからは「トレーニング!!」とプレッシャーがある一方、息子は気が狂ったように泣き続け、こっちが根負けして(なんとか添い寝を回避すべく)抱っこして寝させる日々。どうしよう。

え、ここへきて「添い寝」に戻すの・・?

今また添い寝に戻せば、これまでの努力が水の泡に。夜のルーティンも全く変わってきます。もう訳が分からなくなり、なかなか答えがでません。。

5日目、また泣き叫ぶ息子をモニターで見守りながらお願い寝てください・・と唱え続けるも効果なし。その時、ふと、本当に急に、「違う!」と自分の声が聞こえました。

急いで息子の部屋に駆け寄り、もう涙と汗と鼻水でぐしゃぐしゃになっている息子を見て本能的に間違ってる、と思えました。側にいなきゃダメだ、と強く感じました。その日から、息子とは添い寝することにし、もうすぐ4歳になる現在もずっと一緒に寝ています。

まとめ:アメリカでの寝かしつけ論争を終えて

添い寝に戻した!とアメリカ人ママたちに報告すると、みんな口を揃えて、「えー!あり得ない」「後々苦労するわよ」「泣かせればいいのよ、そのうち子供も諦めるから」とのこと…。まるで私が子育てに失敗したかのような表現をするママもいました。でも一人だけ小声で「いいと思う。実は私の妹も子供と一緒に寝てるの」と教えてくれました。

自分がどう育ったかが大きく影響する

迷走した寝かしつけですが、最後は自分の「本能」に従うことにしました。こんな小さな子にママと一緒に寝ることを諦めさせるのは違う!と強く思ったのです。この本能、とはつまり「自分がどのように育ったか」が大きく影響していると思います。

実はアメリカ在住の日本人ママさんにもアドバイスを求めた時、みなさんアメリカ歴は長いですが添い寝を選択していました。外国人のご主人たちはやはり不満に感じるようですが、自分も添い寝で育ったんだから子供にもそうするのが自然だと主張を曲げなかったそうです。

日本人のDNAには、家族みんな川の字で寝るのが幸せの形なんだなと組み込まれている気がします。自分の腕の中で安心して眠りにつく我が子の寝顔は、何にも代えがたい幸福感を与えてくれますよね。

もちろん、寝かしつけはとても大変になりました。一緒に寝落ちしてしまって自分の時間が取れなくなってしまうこともしばしば。でも、「一番大切なのは、子供が怖がることなく安心して朝まで寝れること」と思ったら答えが出ました。もう私は何を言われてもブレません。添い寝バンザイです!

一番仲の良かったアメリカ人ママには、逆に添い寝の素晴らしさを伝えました。すると、意外な答えが。

夫婦の時間を大切にしたいというのが根本にある

子供との添い寝が気持ちよくて幸福感をくれるのは知っているみたいです。でもそれよりも、「夫婦2人の時間が欲しい」というのが根本的にあるのが分かりました。

我が家はベッドの関係で、私と息子が同室、夫だけ別室になったのですが、何度も何度もHusbandと一緒に寝なくて大丈夫?と確認されました。え、全然大丈夫・・!という私を理解できない様子でした。私からすると長い人生、少しぐらい子供優先でもいいやん、と思うのですが、夫婦いつまでも恋人のようにアツアツの関係でいたいと願う欧米の文化ではありえないようです。

(その後、部屋を改造して、親子三人川の字で寝るようになりました。)

ネントレは徹底的にする

だからこそ、アメリカでは子供は一人で寝れるようトレーニングされます。もう徹底的です。生後4か月にはネントレが始まり、それからは実家へ帰省しても旅行先でも、まずは子供のベッドを確保する。どこへ行っても一人寝が普通の欧米の子供は添い寝をそもそも知りません。

我が家の場合は、旅行の時ぐらいは私が添い寝したーい!と安易に一緒に寝たりしていたので、うちの息子は添い寝を知っていました。それが息子が一人入眠を拒絶した大きな理由かなと今なら思います。混乱させてしまって本当に申し訳なかったと思います。

一人寝させるなら徹底的に。そして大人は大人の時間を楽しむ。一人で入眠できるスキルが身に着けば、子供を小さいうちから誰かに預けて夫婦だけで旅行に行くこともできますからね。

日本の夫婦の在り方も課題点はあると思います。。子供ばかりに集中してしまい、夫はもうどうでもいい!と言う日本人ママさんの話もよく聞きます。それはそれで寂しいですよね…

ようやく見つけた、自分なりの寝かしつけの答え

子育ての常識は国それぞれで色々な背景や理由があって違っています。無理に型にはめ込まなくていいと頭では分かっていても、教科書通りでないと不安になってしまうのがお母さんであり子育てですよね。

特に私の場合は日本での育児経験がなかったので、余計にアメリカ式ばかりの情報が入ってきてこだわってしまったのかもしれません。

アメリカ式と日本式であまりに違う「寝かしつけ」。私の中では大きな大きなトピックでした。でもやっと自分なりに答えを見つけられて本当にスッキリしました。アメリカで暮らしながら「添い寝最高!」と大声で言うのは少し難しいですが、周りのことは気にしなくて大丈夫です。小児科ドクターにももちろん言いませんでしたし、ネントレ信者のママにも無理に分かってもらおうとはしませんでした。

この寝かしつけの件をきっかけに、子育ての他のことでも教科書通りでなくて大丈夫!と思えるようになった気がします。食事やオムツはずれについても、焦ることなくよりリラックスして臨めるようになりました。

まとめ

初めての子育てが海外の場合、自分自身の幼少期の経験と異なるメソッドが多くありママは混乱する

子供も大事だが、夫婦関係を大切にしたいと思う欧米文化

一人入眠をさせるなら徹底的に。旅行時でも絶対添い寝はしない

子供と自分にとって何か一番大切か、答えは自分で出す。周りがとやかく言っても気にしなくて大丈夫!

海外での子育て、頑張ってください!!!

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