海外赴任から本帰国後、日本での子供の学校について悩んでいませんか?
年齢や英語スキル、将来また海外赴任があるのか否か、様々なケースがある中で、”インターナショナルスクール“を選択肢の一つとして考えていらっしゃるご家庭もあるかと思います。
我が家も、本帰国が決まった時にまず思ったのが、「せっかく英語を覚え始めたのに忘れたらもったいない」、「様々な国籍が入り混じる環境で国際感覚を磨くなんて、日本でできるのか..」、「また海外で暮らすことを視野に入れた教育をするには..」といったことでした。
そして何となく思った。「インターって..どうなの?」

インターだと、英語も使うし外国のお友達もたくさん出来そうなイメージですよね!
そこですぐにリサーチを始めました。
一つ一つ疑問や不安をクリアにし、最終的に3歳になる年からインターナショナルスクールのプリキンダーガーテン(幼稚園の一つ下)に入学しました。
今回のブログでは、実際に我が家がインター入学を決めるまでに調べたこと、聞いたこと、見たことを出来るだけ分かりやすくお伝えしたいと思います。是非参考にしてください。
まずは実際にインター生を子供に持つ友人、知人に聞いてみる
昔はインターナショナルスクール(*これ以降「インター」に統一します)と言えば、海外からの外国人赴任者の子供受け入れや帰国子女、芸能人など一部の限られた子供のみが行くところ、というイメージでした。
しかしこのグローバル社会において、子供を日本の学校ではなくインターに入れたいと思う親は増えています。現在は普通の日本人家庭へのハードルも下がってきています。
みなさんの周りにも、もしかしたらすでにインターに通っているご家庭があるかもしれません。そんな時は、是非ざっくばらんにどんな様子か聞いてみましょう。
私も、子供をインターに通わせているママさん(3姉妹みんな2~3歳からインター通い。一番上は当時8歳)を知っていたので、早速情報収集。その中で印象に残ったコメントが以下です。

人間形成をするのにお勧め、国際感覚がつく
プレゼンやPC使いこなす力がつく
多種多様をすんなり受け入れる
英語力はネイティブ並み(8歳のお姉ちゃん)
日本の幼稚園よりきめ細やかではないけど、あたたかい学校だよ
子供たち学校大好きだよ
こちらのご家族は2年前にアメリカに移住しており、お子さんたちはアメリカの学校で問題なく楽しんでいるとのことです。やはりインターに通っていたおかげですんなり編入できたと言っていました。実際に通わせているママさんとお子さんたちの満足度が高いと安心できますよね。まずは身近に先輩ママがいないか、いる場合は情報収集してみましょう。
インターは120校以上。ネット調べて候補校をピックアップ
現在日本全国にインターと呼ばれる学校は数多く(120校以上)設立されており、その数は年々増えています。
ネットで調べていくと、実は様々なタイプがあることが分かります。各校のサイトや特徴、教育カリキュラムや場所などを検討し、候補校をピックアップしていきます。
候補校を調べる:老舗インター
まずは、英語やドイツ語など日本語以外の言葉を母国語とする国が、駐在などの都合により日本へ居住する自国民のために設立した老舗のインターがあります。
中でも特に有名な老舗インター校「The American School in Japan」などは日本駐在の外交官やビジネスマンの子供を教育することを目的としており、アメリカの公立学校のカリキュラムに沿った教育が行われています。こういった学校に日本在住の日本人の子供が入学できるのは非常に稀ですので、候補から外れます。
候補校を調べる:国際系インター
2つ目が、各学校が独自のカリキュラムを持ち、様々な国籍の生徒を受け入れ国際的な教育をする学校です。欧米の学校や大学などの団体が設立しています。
中には、国際バカロレア資格(IB)やウェスタン・アソシエーション・オブ・スクールズ・アンド・カレッジズ(WASC)など、世界的に認定された卒業資格を取得できるカリキュラムを採用している学校も多くあります。こういった資格があれば、大学選択の可能性が広がります。
国際バカロレア資格(IB)については、日本政府もその認定学校を増やす意思を示しており、国際社会に羽ばたく子供たちを後押ししています。下記の文科省「IB教育推進コンソーシアム」のサイトが情報も多く、大変見やすいです。IB教育が気になる方は、日本国内のIB認定校・候補校がこちらからチェックできます。
候補校を調べる:日系インター
最後は、英語での教育を希望する日本人保護者の増加に伴い、日本の学校や団体によって設立された、日本人の英語教育のための学校です。その為、「〇〇インターナショナル」と付いていますが、生徒は日本国籍が大半を占める場合が多いです。
英語がメインですが、あくまでもアイデンティティは日本人。将来日本の学校へ進学することも視野に入れ、4月始まり、国語の授業の時間をしっかり取っているのが特徴です。
注意点
注意しなければいけないのが、いずれのタイプの学校も多くの場合は、日本人児童が通っても就学義務履行とは見なされない。つまり、小学校や中学校に相当する課程に在籍しても、インターだけでは義務教育を終えたことにならないのです。こちらに関しては国際社会の動向に見合うよう法律も改善されてきておりますが、日本の中学、高校、大学に進学を考える場合は計画をもつことが大切です。
気になる学校がピックアップできたら、次は学校に問い合わせします!

帰国前でもメールで問い合わせできるので、質問がある場合はまずは学校にコンタクトしてみましょう
オープンデーやトライアルに参加する
各学校、オープンデーと呼ばれる学校説明会を年に数回開催しているので、問い合わせして参加します。帰国時期によって説明会のタイミングが先過ぎる場合には、個別に見学させてもらえるところもあります(もちろん帰国者でなくても見学できます)。学年度の始まりは8月~9月が多いですが、基本的には通年いつでも入学に対応しているケースが多いです。
我が家は2校、見学に行きました。
国際バカロレア校のオープンデーに参加
帰国して2週間後ぐらいにタイミングよくオープンデー(学校説明会)があったので参加しました。5月の平日だったのですが、約10組の家族が参加しており、日本人と外国籍の比率は半々ぐらい。イギリス人の校長先生のお話があり、その後学校ツアーをしてくれました。
やはりIB採用校ということで、海外からの生徒数が多いのが印象的でした。国籍はバラバラ。アジア系が多いかと予想していましたが、欧米系の方が多いぐらいでした。息子が入学対象になる幼稚園は10~20名のクラスが3つ。その中で日本人は2~3割程度。先生や事務の方も外国人ばかりで、日本人は数えるほどしかいなかったです。
学内の雰囲気はまさに外国。多人種で教室のサイン、行き交う言葉も英語ばかり。日本にいることを忘れるほどでした。たまにお習字の作品が飾られていて、少ないですが日本語の授業もあるようです(小学校以上)。
日系インターを見学
次に、日本人によって経営されている日系インターの見学に行きました。説明会はなかったので個別に案内していただきました。生徒はほぼ日本人。日本人の先生のほうが多く、各クラスに専属の外国人先生がついています。2歳~3歳児のクラスを見せてもらいましたが、その規律性と子供たちの学習能力にビックリ!ここへ通えば、かなり早い段階から高度な教育を受けられるんだろうと感じました。



小学校に上がるまでに、ひらがな、カタカナ、アルファベット、フォニック、簡単な漢字を習得できるようになるそうです。まさに英才教育!という印象。
学内のサインや展示物は英語ばかりですし、日本人同士でも日本語を使わないよう指導しているようです。
日系インターは、英語を武器として将来日本を含む国際社会で活躍できる人材に育てることを目的としています。日本人のアイデンティティを大事にしながら英語も学びたい場合にぴったりだと思います。
1校目とは雰囲気もカリキュラムも全く違いました。実際の学校や生徒の様子は見学無しではわかりません。納得するまで探してくださいね。
気になるインターの学費は?
一番気になる「学費」については、各校ホームページにて詳細を載せているところが多いです。見学の際にも料金表を貰えますのでしっかり確認してください。
私が調べたところによると、ざっくりと下記のようになります。
幼稚園でも年間100万~150万ぐらい。はっきり言って、お金がかかります!!またインターは文科省認定の学校ではないので、せっかく日本で2019年10月から始まった「3~5歳の幼児対象の無償化」制度も対象外です…。(日本の学校法人に付属しているようなインターは、対象になっているようです。)
赴任中は赴任手当で家計に余裕がありましたが、帰国後はその魔法も解けてしまいます(!) 家計とのバランスも考えながら決めていくことが大切です。
インター卒業後についても考えておく
幼稚園をインターにした場合、小学校、中学とその後もインターに通うかどうか、日本の大学なのか、海外の大学なのか、その辺りのお考えはありますか?今すぐに結論を出す必要はないですが、先述のようにインター校卒業だけだと、場合によっては日本の中学高校や大学試験の資格がないケースもあります。
お子さんの得意分野や傾向も見てあげながら、”最終的にどこを目指すのか?“、できる限りの道を広げてあげたいですね。
語学を習得することが目的であれば、インター以外の選択肢ももちろんあります!日本の幼稚園+英会話スクールや、夏休みに留学する選択だってあります。本人のやる気次第でいくらでも伸ばせるのが語学ですので、今一度、家族、子供にとって何が一番か考えてみてください。
我が家の場合は、「世界には沢山の国があって、色んな肌の色、言葉がある。そんなことを自然に感じられる環境で、自分と違う人も受け入れられる心を持ってほしい。そして自然に英語を共通語として習得できればいいなぁ」という思いを夫婦共通で持っています。アメリカ生活で自分たちが体験したことがまさにその通りのことで、人生をとても豊かにしてくれたからです。
オープンデーに続いて2回のトライアルを経て、国際バカロレア校のインター(幼稚園)に決めました。現在preキンダーで2020年8月から幼稚園です。小学校以降もインターでいくかどうかは正直まだ少し迷っています。まだ時間があるので、本人の様子も見ながら考えようと夫と話しています。
トライアルの様子はこちらから↓
その他、気になるところは全部解決!
インターに通うとなると、送迎やバスでの通園の可能性が高くなります。また、お弁当に加えスナックも各家庭から持たせます。
誰がお迎えを担当するか、お弁当を作るか。お仕事をお持ちのママさんだと負担が大きくなると思うので、事前に家族で協力体制を作っておいてくださいね。
インターに決めるまでにやることは多いですが、その一つ一つの疑問をクリアしていけば答えが見えてくると思います。
帰国後はしばらくバタバタしますので、今からリサーチを始めてみてはいかがですか?




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