「夫のアメリカ赴任が決まって、子供を海外で産んで育てることになった!」と友人に報告します。すると必ず言われるのが、「いいな~子供バイリンガルになるんでしょ!?」
きっとその友人は、よく知りはしないけれど語学ってそういうもんでしょ、と何気なく言ったのでしょうが、実際どうなんでしょうか。

うーん。果たして本当にそうなの?
ただ、海外に住むだけで英語って身に付くのか?これから海外生活を控えるママさんやプレママさんにとっては気になるポイントですよね。やっぱりできればこの機会を活かして、子供には英語も話せるようになって欲しい、でも日本語も大切にしたい。
我が家は、アメリカで息子が生まれ2歳半までアメリカで暮らしました。その結果、子供の英語スキル・日本語スキルがどうなったのかご紹介したいと思います。幼児期の言語構築の一例として参考にしてください!
アメリカ赴任中の子供が育った環境
アメリカといっても様々です。LAやNYのようにたくさんの日本人が住んでいて日本のコミュニティが確立されている地域・州もあれば、田舎や郊外で日本人が少ないところもあります。
我が家は、フロリダ州の最大都市マイアミから車で30分ほど離れた郊外に住んでいました。この辺りはとにかく日本人が少ないです。渡米してすぐに紹介してもらった日本人ママのコミュニティがありますが、よく集まっているのは4~5人程度でとても規模の小さいものでした。
アメリカで生まれた息子が生後1ヵ月~1歳になるぐらいまでは、定期的にこのコミュニティの日本人ママと公園などで遊ばせてもらいましたが、皆さんのお子さんは3歳~4歳で息子よりも年上です。なので、息子が日本人のお友達(ハーフが多いですが)と一緒に遊ぶ、というよりは私が息抜きに日本人ママさんとお喋りする感じ。ベビーカーで寝ていることも多いし、息子が日本語で話しかけられるという場面はあまりありませんでした。
1歳を過ぎた頃からはやはり子供の年齢差があるので日本人コミュニティに寄ることがほとんどなくなり、ベビークラスで仲良くなったアメリカ人親子とばかり遊んでいました。
もともと住んでいる日本人が少ないので、スーパーやモール、通っていたベビークラスや小児科など日々の生活圏内では、全くといっていいほど日本人は見かけませんでした。
アメリカ赴任中の子供(幼児)の語学スキル、どうなった?
初めての言葉の後、なかなか語彙が増えない
生後7カ月。息子が初めて発した言葉は…「ママ」!!嬉しいですね~。
でもその後、1歳になっても1歳半になってもなかなか言葉らしい言葉は増えず、例えば遠くに見える滑り台を見つけてアピールしたい時は、指をさして「オーオー!」など喉の奥の方から音(喃語)を出しているだけでした。
私としては、家では私と夫から日本語のみで話しかけられ、外では英語のみ。2言語の環境で成長しているのでそんなもんかなと気にしていなかったのですが、アメリカ人ママ友にはまだ話さないの?大丈夫?と心配された時期もありました。



確かに喃語が多く言葉数は少ないかな…。
小児科ドクターに検診の際に念のため相談したところ、やはり2言語で育っているので遅くなる傾向がある。1ヵ月前と比べて少しでも言葉が増えているなら問題ないと言われました。”パパ”、”わんわん”、”No”など、本当に少しずつですが身近な言葉は増えてはいたので、それなら大丈夫だと思ったのを覚えています。
ようやく意味の通じる単語を発するように
2歳前にしてようやくポンポンと言葉が出てきました。「ピーポーピーポー(救急車)」や「コーコー(飛行機)」など興味のある乗り物から始まりました。”Apple”や”Car”など英語もちらほらあって、どこでどんな風に言葉をピックアップするのか不思議で面白かったです。
“Where are you?”のフレーズはひとまとめで覚えたようで、”Where are you?”と言っては、”ここー!”と日本語で自分で返事をするMIX会話をすることも。日本語、英語という概念はないようでした。
英語の単語が増える
その後、2歳を過ぎてからは英語が増えます。やっぱりお友達や環境の影響が大きいですね。ご近所の1つ年上のお喋りが上手な女の子と頻繁に遊ぶようになり、その子の真似をしているようでした。moon, this, broken, blue, ouch!など次々と新しい単語を覚えてきます。アメリカ人ママに話しかけられても反応していたので、リスニングもある程度は理解している様子でした。
帰国時の語学スキルは・・?
そんなわけで、我が家の場合はこんな感じです。
- 【帰国時2歳半】
- 日本語、英語とも言葉は多い方ではない。恐らく両方合わせて50語ぐらい?
- 息子が発する単語数は、日本語より英語の方が多い。
- ヒヤリングは日本語、英語とも理解している。
英語力を伸ばすためにしたこと
ダメダメ母さんかもしれませんが、私は言葉に関して特に何かしたことってないんですよね。自然にお任せという感じです。
アメリカはさすが競争社会なのか、子供が何でも他人より早くできるようママが頑張る傾向があります。仲良しのアメリカ人ママも、毎日一生懸命新しい言葉や発音を子供に教えていました。
それに比べかなり適当な我が家ですが、一応英語の為にしていたことがあります。
テレビをつける時は子供向けのディズニーチャンネルのみ(英語音声)
数あるディズニーチャンネルの中でも「ディズニージュニア」というより小さい子向けのチャンネルを毎日視聴していました。15分×2コマごとに色々なアニメが展開されています。
さすがディズニー。どのアニメもストーリー中に悪がなく単純でハッピーエンド。無駄なCMはないし、歌や学びの要素がある。子供には安心して見せられました。毎日何かしらの英語をテレビから聞ける環境を作りました。
英会話で遊ぶ友達をたくさん作る
息子が生後4か月ごろからベビークラスへ通うようになり、アメリカやインド、ドイツなどの友達をたくさん作って、できるだけローカルの友達と遊びました。私がもともと海外が好きというのがあるので自然とこうなったのですが、いわゆる駐在員コミュニティには全然顔を出さなかったです。
おかげで、英語やアメリカ文化、異文化に触れる機会はたくさんありました。友達といる時は私も息子に英語で話しかける場面も多くあったので、息子の中ではママ(私)が英語を話すのは自然なこと、になっていたと思います。
日本語力を伸ばすためにしたこと
自宅での会話は100%日本語
中途半端にはせず、家庭では100%日本語で息子に話しかけました。日本語の昔ながらの童謡もたくさん歌いました。
こどもちゃれんじを始める
でも、圧倒的に日本語の量が少ないとは思っていたので、1歳半ごろからこどもちゃれんじを始めました。海外にいてもこどもちゃれんじができるなんて驚きでしたが、駐在員には教材の輸送を会社がサポートする体制が整っていて、駐在中に海外でこどもちゃれんじを利用するご家庭はとても多いです。
一緒に読み聞かせプランも申し込んだので、毎月日本語の本が届きます。寝る前の読み聞かせは、日本語の本を中心にしました。年齢にあった本をチョイスしてくれるので、毎回とても興味を持って聞いてくれました。
以上、海外赴任中の子供(幼児)の語学力についてご紹介しました。個人差の大きい言葉の発達ですが、一例として少しでもお役に立てば嬉しいです!
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