海外での出産を終えホッとしたのもつかの間。色々と決めること、やることが山積です。入院中はどんな風に過ごすの?出生届やSSN取得はどうしたらいいの?
事前情報があまりないので、多くの疑問は解消されないまま当日を迎えることになります。体はボロボロ。赤ちゃんのお世話をしながら一つずつ対応するのはとても大変です。
本日は私の出産経験から、お役立ていただける内容をシェアさせていただきます。海外で頑張るプレママさん、パパさんに是非読んでほしいです!
アメリカ出産:産後、入院中の様子
日本だと、産後のママを癒そうと豪華な食事が出たりマッサージのサービスがついたりするだけでなく、母子分離で赤ちゃんを預かってくれてまずはママの回復を待ってくれる、看護師さんはみんな優しくて何でもアドバイスをくれるというのを友人から聞いていました。
アメリカではそうはいかないよな~と覚悟はしていたものの、うん、やっぱり全然違う!涙 帝王切開術後の激しい痛みもある中、かなり辛い入院生活でした。いくつかポイントに分けてご紹介します。
赤ちゃんが生まれて2時間ほどは初期検査で預かってくれますが、それが終わればすぐに母子同室がスタートします。
産後疲労でぼーっとしているところへいきなりナースが赤ちゃんを連れてやってきて、私の胸にポスっと置く。とりあえず授乳してみて!と。え、ど、どうするの?やり方とか教えて??不慣れな様子で何とか胸を差し出すとなんとなく飲み始めた息子。”Wow good job!”と言って、ナースは去ってしまいました。んー、、、。
こんな感じで、体はボロボロ、赤ちゃんの扱いが全く分からない、授乳もよく分からない、今後の予定も全く分からない、という状態でいきなり同室がスタートします。
産後初めて病院が提供してくれた食事は、ピザでした。続いてハンバーガー、ぱさぱさのパスタ。。。全く食べる気になれません。
幸いにも日本から来ていた母親が、アメリカの自宅と病院を何度も往復しておかゆやスープを作って持ってきてくれました。食べ物って大事ですよね…。冷めたピザでは体力回復なんてできません涙
ほんとに痛すぎて悶絶していました。痛み止めが効いていてもジンジン、ギリギリ、ガンガンとした痛みが続きます。初日はベッドから立ち上がるどころか起き上がることもできません。それに加え、象みたいな足のむくみ、乳首の痛さ、寝不足。尿管に繋がれていた管が抜けると用を足すためにトイレへ立たなければならなくなり、満身創痍の体に鞭打って動きます。
とにかく動いて!その方が回復が早くなる!!とナースにどやされ、3日目から病室の廊下をヨタヨタ歩きます。
これは当たりはずれがあるとは思いますが、とにかくナースたちの態度が悪い!笑
出産時に対応してくれたナースたちはとても親身で優しく何度も励ましてくれ頼りになったのですが、産後ケアのナースは、説明がない、赤ちゃんがやっと寝たところでもお構いなしに検診にくる、痛みが辛すぎて痛み止めが欲しいと何度もお願いしているのにめちゃくちゃ待たす。。。あげればきりがないですが、全くあてにできずとても辛かったです。
日本だと1週間~10日ほど入院するのが一般的ですが、アメリカは基本1泊。私の場合は帝王切開だったので3泊でした。でも入院生活が辛すぎて、早く自宅に帰りたかったです。
授乳は英語で”Breast feeding”です。アメリカの産科にはナースとは別に、術後の授乳が上手くいくよう様子を見たり指導するBreast feeding trainerがいます。入院中2回ほど病室まで来てくれて、正しい体制やクッションの置き方、きちんと赤ちゃんが母乳を飲めているかなど教えてくれます。
何でも分業で専門性を持たせるアメリカならではだな~と思いました。
ナースよりも優しかったので、私はこの方に授乳以外のことも聞いたりしていました。
出産翌日の朝、小児科の主治医が病院から連絡を受けて私の病室まで来てくれました。産前の面談で一度しか会っていないとは言え、産後の不安の中”Conglatulation!!”と笑顔で来て息子の体を丁寧にチェックしてくれ、とても救われた気持ちになりました。
なるほど、出産前に小児科のドクターを決めておくのって大切なんだなと感じました。
そんなこんなで、3泊病院で過ごし自宅に戻った時は本当にホッとしました。赤ちゃんのお世話が大変なのはもちろんですが、食事面やナースのケア面でとても辛かったので自宅が天国に思えました。
ちなみに退院時はもちろん体ぼろぼろのままなので、車椅子で運ばれます。1泊で退院していくママさんたちもみんな車椅子で駐車場まで運ばれていました。
アメリカ出産:必要な事務手続き
さて、ここからは赤ちゃん誕生にまつわる事務手続きについてです。
名前を決める
まずは赤ちゃんの名前を決定します!とても責任のある大切なことですね。
私たちは日本語名と漢字は事前に決めていましたが、息子が無事に生まれた後もう一度夫と最終確認。うん、これでいこう!
それでアメリカ名も同じ名前でいこうと思っていたのですが、ふと、英語にしたときに分かりづらかったり変な意味があったりしたら嫌だと思い、アメリカの友人に連絡します。(何故事前に確認しておかなかったんだと思いましたが、その時になって初めて気づいたのです・・)
友人曰く、意味は大丈夫だけどアメリカ人には発音しづらいかも、と。確かに。日本語名はそのままで、アメリカ名は少し短くしたら?とアドバイス。例をあげると、下記のような感じ。
- 日本名:けんと
- アメリカ名:ケン

でも、日本名とアメリカ名って違ってもいいのかな?
そこで慌てて病室から日本領事館へ電話して確認します。すると、両者違っても問題ないとのこと。むしろアメリカでは呼ばれやすいように例のようにアレンジしている日本人も多いのだとか。なるほど!という訳で、ギリギリですが納得して名前を決めることができました。
出生届提出
私たちの病院には同じフロアに出生届を受け付けているオフィスが併設されていました。(と言っても、小さな部屋に担当者が一人いるだけですが)
先ほど決めた名前で必要事項を入力し提出。入院中に同じフロアで申請を済ませられたのはとても便利でした。その後、1週間~10日ほどで自宅宛てに”Birth certification(出生証明書)”が郵送で届きます。
ソーシャルセキュリティナンバー
出生届を申請すると、自動的にソーシャルセキュリティナンバー事務所にも連絡が行き、1~2週間後に自宅宛てにSSNカードが届きました。他の郵便物を混ざっていきなり送られてくるので、届くまでしばらくは郵便物に注意したいです。
アメリカパスポート
Birth certificationが自宅に届くと、パスポートの申請ができるようになります。パスポート申請は近所の郵便局で行います。小さな郵便局では申請を受け付けていないので、事前に確認してできれば予約していくのが確実です。
我が家は息子が生まれて1ヵ月半ごろに動きました。事前予約をしたくて電話をしたのですが、何度かけても全く誰も出ず。。しょうがないので直接郵便局を訪ねます。アポなしでしたが、すんなりと受け付けてくれ、本人確認(ベビーカーで寝てましたが)、虚偽がないか両親の宣誓(初めて胸に手を当てて宣誓しました!)、写真を提出して終わり。
2週間~3週間後にポストにパスポートが届きました。
日本の出生届は?
アメリカのBirth certificationが届いたら、日本サイドにも出生届をします。こちらも息子が生まれて1ヵ月半ごろに動きました。領事館へ行き出生届に必要な書類を揃え提出します。
アメリカの諸々の手続きがけっこう大雑把で、多少写真のサイズが違っていたりチェックが抜けていてもOKなのに対し、日本領事館では日本人の担当者が一語一句間違いがないよう確認してフリガナが間違っている、写真は1mm単位で切るなどその違いがとても面白かったです。
領事館は都市部にしかないので、郊外に住んでいる場合は一日仕事です。提出物に漏れがないようにして一発で済ませたいですね。
無事に受理された後、日本サイドで手続きが終わるまで2~3週間かかります。
日本のパスポート
最後に日本のパスポートです。日本での出生届の手続きが完了すると戸籍謄本が取れます。
義理の母親にお願いして市役所まで行ってもらい、代理で戸籍謄本を取ってきてもらいました。それを国際郵便で送ってもらいようやく私たちの手元に。
それを持って、再び領事館へ足を運びます。必要な手続きを済ませると、日本のパスポートはその場で手渡しされました。これで、アメリカ側、日本側で必要な書類手続きは完了です!!
まとめ
アメリカには、日本のような戸籍や住民票は存在しないので、Birth certificationやSSNはとても大事な身分証明になります。病院でも必ずBirth certificationとSSNの取得を希望しているか聞かれますので、YESと答え、必要なペーパーワークをどんどん進めてください。産後のママは大変なので、パパのお仕事になります。
また、日本の出生届は生後3か月以内にする必要があります。パスポートについては期限はありませんので、必要に応じて取得してください。
以上、アメリカ出産で赤ちゃんが生まれたらすることを紹介しました。手続きが多くて大変ですが一つずつこなしてくださいね!
コメント